舞台、とっても楽しかったです!
東京の楽を見ましたが、カーテンコールの後にマリアさんが一人出てきて、超キュートな顔で「また来ま~す」とだけ言ってはけていったのがクソ可愛かった。
また来てね!!あたしも見に行くわ、きっと、きっとよ!!(何キャラだ)
場面を追って感想が言えない(記憶力が無いから)ので、適当に。
【黒海ピロシ、ニューシングルの営業】
黒海夫妻が二人揃って客席に登場して、頭を下げる、もうそれだけでなぎさの恐ろしいまでに完璧に科を作る(しなをつくる、ってこういう字だったんですね!!!ヤフー先生に問い合わせてしまった)様子が、どきどきしました。
基本的に黒海夫妻はコミカルな動きをするし、大げさで滑稽な役回りなんだと思うんだけど、マリアさん・グレイスに次いで女性らしい動きをするのがなぎささんだった。
21 日夜は大喜利やらなかったけど、22日夜になぎささんが「黒海ピロシとかけましてぇ~」と2階席から声を張ってみたもののピロシが「おい、急に何言ってんだ!」と慌ててしまったので大喜利にならず。なぎささんが「アドリブに弱い夫ですが、どうぞよろしくお願いいたします」と言って笑いを取ってました。というか、くじらいがアドリブに強すぎるのではないか。このネタはスーパーコバーケンタイムで回収してた。お見事です。
23日昼と夜はちゃんと最後までやってたよ!夜はなぎささんもやりました。えらい。なぎささんえらい。
【ロンドン・オーディション風景】
ロンドンのオーディションで、グレイスが初めてマリアを知るシーン。
緊張するマリアの声は声優さんがあてているのもあって、普通に少女に見えてくるの凄い。中身おっさんなのに!!まえけんみたいなもの??
主演女優・監督も声優が声やってるんだけど、主演女優のパントマイムの拙いこと鬼の如しでした。あれに金を払ってしまった感も、ままあります。やだ、へたくそ!!どきっ!っていう…。分かるかなあ…分かってもらいたいわあ…
あと、主演女優がひっくり返ってから起き上がろうとして失敗するとこ、21夜は3回やってた。23夜はスカートの捲くれ方が尋常じゃないっていうか、あのひとは基本的に股をこちらに見せたいのかな??って倒れ方をするよね、どのシーンでも。やっぱりパンツ担当なの?何なの??
歌はやっぱり初っ端の#イッツエンターテイメント が一番素敵だったよーー!!
基本的にマリアさんはマイクの前で歌っているのが一番好きなんだけど(私は歌手よ、という雰囲気がびしばし伝わってくるので)、バックダンサー引き連れているのもかっこいいよー!
「映画も芝居もみんなで見に来て そうじゃなければ明日も見に来て
ほんのひと時のなぐさみものでいいの イッツエンタテイメント!」
のくだりが好き、バックダンサーが周囲でもごもごしてるところ。
(歌詞、友達が覚えてるのとに違いがあったから私が間違ってると思われるのだけど
こっち書き付けておきます。覚えてる方、もしくは神戸見た方が修正…
いや、DVDは4月3日に発売にございますれば、まあ待ってもいいんだけどさあ)
【グレイスの独白→列車内】
しかし何と言っても今回は、つんちょです。
もう全部つんちょのターンです。
金髪オカッパというだけでも物凄いツボなんですけど、今回の白いドレスも可愛いし、どうしようもない。
グレイスは「イッツエンターテイメント」の直前のところから独白なんだけど、そこで「そこまでべったりじゃござぁーせん」って言ってた、わりに、マリア大好きでべったりしてるとこ可愛い。
「ところが99点と98点は何だか気が合ったのね」のところ、懐かしそうに、おかしそうに、それから愛おしそうに喋るのにキュンとする。この人はマリアさんが好きなんだな、マリアさんもこの人のことが好きなんだな、というのがとても可愛い。
座る仕草、食べる飲むの仕草、どことっても美しくて、ひとたび下衆いとこが出てくるとどこまでも下品なグレイスです。
黒海夫妻に「縛り上手で悪いことなんてないもの~~」の下衆いとこ最高です。
笑っているところへシャーリー・エミリー・コバーケン登場。
もう、ここも全部グレイスのターンです。
地雷を飛び越えるグレイス、執拗に「ボーレイ!」と手を叩くグレイス。私が見た3回は3回ともシャーリーに「だめーっ!」とバツを出されていましたが、どうやらクリアの回もあったようです。そっちも見てみたかった!
大体、おそろいでお守り買うとか、べったり過ぎるだろ!可愛いっつの。高級娼婦が、100人斬りどころか1000人くらい斬ってそうなグレイス姉さんがさあ、お揃いの、お守り、と、かっ……!ロッカーはグレイスとマリアさんの1世紀は続いている友情を応援しています。
シャーリーに突き落とされた後の、列車に戻るパントマイムも超いい。おかっぱの髪がふわっと揺れて、ドレスもぐわっと浮いて、着地。どうっ。あ、あれだ、千と千尋~のゆばーばみたいな迫力だ。どう、これ言い得て妙じゃね?(うるせえ)
【マリアさん登場】
歌手なんて水商売、っていうのは「イッツエンターテイメント」の歌詞にも似たのがあったので(「窓辺で微笑む娼婦と同じ」)、一貫してマリアさんの考え方だったしマリアさんの立場なんでしょう。まー高級娼婦だしなあ。
衣装も素敵、黒ベースで紫・ピンクが入ってるかんじ。初演と同じくけったいで可愛いコルセットだったので嬉しいです。あの頭の悪い感じのコルセットいいよねええええ。ロングスカートであまり広がってないタイプだけど、後ろは段のフリルつき。可愛い可愛い。
「亡霊ってもっとふわーっとしたもんじゃないの?」のシーンは、シャーリーの動きが23夜だけ違ってたみたいだけど23昼はどうだったんだろう。より茶目っ気が出てたように思います。
【アポロ・セシルの登場】
セシルは臨死体験(もしくは一度死んでいる?)のせいで、シャーリーが見える。
アポロがごちゃごちゃ言ってる後ろで、シャーリーがすたすた歩く(あれは空中を歩いてる設定でいいのかな、窓から出てったっぽいし)のをぼーーーっと目で追う。初っ端からガンガンに不思議ちゃんを前に出してくるセシル。いいよいいよ~中2病いいよ~~みんなの憧れだよ~~~
アポロは基本的に解説役だし、そうでなくても探偵・結婚詐欺師・腕利き諜報部員であるからペラペラ喋るんだけど、だからこそ噛むと可哀想というか。流暢に喋るのが上手なだけに突っ掛ったなーっていうのがバレ易いというか。でもお上手でした。イラっとする喋り方が。映画で見る西洋人、の吹き替え、みたいな。
超余談なんだけど、職場に英語喋る子が居て、会議室から聞こえてくる彼女の声が割とでかいの。何度か日記に書いたことある、スージーなんですけど。でもスージーって普段は声が小さくて、定例会とかでも「聞こえないっつの!!」って言われて、ほっぺたぷーって膨れさすような人なんです。英語だと喉が開くというか、抑揚をつけてしまうというか、同じ内容を同じ感情で喋っても、日本語と英語じゃ抑揚に差が出るとのことでした。
自分自身の体験談じゃないからアレですけど、そういうことみたい。
ということは、吹き替えがあれだけ大げさになるのは、日本人には「あいつら、きっとこんくらい大げさに喋ってるに違いない、だって抑揚つきまくってんだもん」という共通認識から生まれたものなんだろうなあ。実際に大げさなところもあるから、勿論全てがそうだとは言いませんが。
というわけで、私のような英語を操れない(超ちょっとだけ聞き取れる部分があったとしても、日本語でしか思考できない=言語を越えて概念で思考する域にいない)人間からしてみれば、分かりやすく声を張って大げさな抑揚をつける喋り方をしてくれると、キャラクターとして「陽気で流暢に喋る西洋人である」というのが捉え易いよね~って話でした。
そういうのが上手だった、アポロ。
しかしアポロは、役柄上しょうがないんだけど、ほとんど地の性格を出さないように見える。友達と話した結果、「顔は関係ないでしょ」のくだりと「玄人もいいなあ」あたりは地かな、と思ったので、私の中ではアポロは「陽気でふつうにやらしいとこ有りで普通の感性を持つ、取り繕うのが上手なお兄さんもしくはおっさん」にします。思春期の子が聞きたくないようなありきたりな説教もするし、「分かるよ」と言ったときは分かってないことも多いけど、そんなに悪い人ではないことも周囲に伝わらせるのが上手だから憎まれることもない、という程度の。
セシルは、もう考えすぎて頭おかしくなりそうなので、うちではあんまり考えない事にする!とはいえ、せっかく悶々と考えたので、彼女についてはまた後ほど。
ガンスリンガーガールと綾波レイを足したり混ぜたりしてイタリア成分ともらった眼鏡を差し引いて1人分の少女の体に詰めなおしたらセシルが出来ると思う。方向としてはそっちです。
【マリア退場、グレイス退場】
マリアさんが「おやすみ」って挨拶するとき、初演はウィーンのシーンだったから「グーテナハト」って言ってたけど今回は色々国籍が混じってることになってるからドイツ語挨拶じゃく普通に「おやすみ」だったのかな。可愛かったのでちょと残念。ていうか国籍とか考えさせないために言わせなかったんだろうけど、黒海夫妻があんなにあんなだったんだから、それぞれお国柄のようなものは出しても良かったんじゃないかな~と思ったり思わなかったり、そのほうがアポロが出自を偽ってるぽくなるんじゃないかと思ったり思わなかったり、まあどっちでもいいんですけど初演でハンスが「ダンケ!」て言うのが可愛かったからそういうのが見たかっただけでした。
グレイスが間違って黒海夫妻の客室を開けてしまった後、「やっぱりご一緒するわ~~」ってウキウキ入ってくの可愛いすぎる。すき。本領発揮です。趣味・えっち、職業・えっち、のグレイス姉さんです。
【セシルとエミリー】
うざい執事・コバーケンが食堂車で暴れている頃、エミリーとセシルの会話。
ここさあ、もっとエミリーの二面性つーか本性が出た!!って感じにして欲しかったなあと思いました。あんまり落差が無かったような。セシルがそれに全く動じていない、ってのも一緒に見せる場面だったろうに。急にビッチみたいになるエミリーが見たかったな~。
ここはセシルの素もちょっと出てる気がする。エミリーに対してセシルは「どうでもいい」という態度でいるから、警戒もそんなにしてないでしょうし。
エミリーの「でもあなたも可愛いわ」は、
1、セシルのことをエミリーが可愛いと思った。言葉のまま
2、傷だらけのセシルを遠まわしに嘲笑
3、アポロへの好意として、その持ち物(のように見える)セシルをついでに褒めた
4、「あなたの方が可愛いわ」と返されたい(エミリーは返され慣れている)
5、ついでにセシルも落とそうとしている
くらいの解釈は出来るかなーと思いましたが、私は2か4かなあ。
エミリーは普通に自分を可愛いと思っているし、可愛がられて育てられているし、躊躇い無く「手、出してもいい?」って訊くあたり、男を落とすのもお手の物なので、ライバルになりそうな位置にいるセシルを単純に褒めたりしないと思う。牽制か、さもなければ「私の相手にはならないけどね」という自信の表れ。
「でも」っていうのはどこから繋がっているのかというと「私はあなたのおじさんを落とせるほど可愛いわ、でもあなたも可愛いわよ、大丈夫、私の方が上だってだけで」の意味じゃないかな~。
アポロがエミリーを口説く素振りを見せるのは、エミリーが嫁ぐ事を知った上での演技だけど、演技にしろ口説いてもOKな容姿である(年齢的にもOKに見える)わけであり、対してセシルは連れてるだけでロリコン呼ばわり。エミリーが、自分のほうが優位であると思うに充分です。(セシルの年齢については、姪役の上での年齢かもしれないけど、マリアとグレイスが「ロリコン!」と言っていたのでそのくらいの年齢に、もしくは14より下に見えるのでしょう)
セシルとしては、アポロがエミリーを口説こうが口説くまいが、全部仕事のための芝居だと知っているし、そもそもアポロとセシルはそんな距離にない。この二人がやってるかやってないかはまた後で書く(ような気がします)(曖昧)(だってこれ、私の担当じゃない気がするんだもん)
エミリーの内面はここで出ているのが全部のように思われます。(その後、母親とのやりとりを見ても新しい一面は特に出てこない)
セシルに関しては、持っているクマの名前「ケルベロス」の由来を知らなかったことと、天使が好きだという情報が出てくる。この、天使が好き、というのは直後からのアンジェラの登場用にも考えられるけど、情緒が豊かでは無さそうに見えるセシルにしては珍しく好き嫌いを人に教えるシーンなので演技(与えられた姪っ子役としてのアイテム)ではなく、セシル個人の好き嫌いだと取ることにします。
【セシルとアポロについて】
もう面倒くさいから全てをすっとばしてセシルについて書く!(飽きっぽすぎる)
上でも書いたけど、ガンスリンガー・ガールの設定で綾波の属性、だと思いました。
ガンスリンガー・ガールをご存知でない方はwikiっちゃったら早いですけど、私の頼りない説明も書きつけておきます。このお話は、テロ組織に対抗するために秘密裏にイタリア政府が作った機関で戦う人たちのお話です。死に掛けた少女を「義体」として改造し、最新技術と「条件付け」と呼ばれる暗示で、従順な戦闘ロボットに作り上げます。義体1人につき、担当官(お兄さん~おっさん)が1人つき、義体は条件付けによって担当官に忠実・盲目です。また、条件付けが厳しすぎたり、体がボロボロになってパーツを交換する箇所が増えると薬の量が増えて死に近くなったり記憶がぼろぼろ無くなっていったりします。
担当官によっては、それが可哀想だから大事に大事に扱う人もいるし、完全に自分の道具としてみている人もいます。
また、少女を使うことで敵に警戒させない役目もあり、少女達は武器をバイオリンケースに入れて持ち歩いています。
どうすか。中々にガンスリンガー・ガールってないすか、セシルとアポロ。
アポロが「幼い頃から訓練を受けて」という発言をすることから、セシルは戦闘用の訓練をちゃんと受けていることが分かり、また、「私は誰」「知りたいかい。知らないほうがいい(聞かないほうが、だっけ??)」という会話からセシルは自分の出自を知らない(覚えていない)ことも分かる。そして一度死んだか臨死体験をしているので黄泉で迷子にならない。
この「記憶喪失」「戦闘訓練」「臨死体験」の順番は明らかにされていないので、「事故か何かで臨死体験をし記憶喪失になったセシルをアポロ個人もしくはアポロの属する組織が戦闘訓練を受けさせた」という順番にすると、まんま、ガンスリンガー・ガール的な流れです。
セシルの出自・過去については、アポロは教えたくないようなので、よほど悲惨であるか、幸せな過去だったから虚しくなるから知らせたくないか。私はWW2についてあんまり深く掘り下げたくないのですが、よっぽど悲惨だとしたら、この時期にユダヤ狩りの兆候が見え始めていてアポロはせっかく助けた少女の出自を隠す目的もあって、彼だけ知ってるセシルの過去を明かさず戦闘マシンにしたとかいう無駄なドラマチック展開も考えられます(考えられるだけだけども)
普通の家庭に生まれて普通に育っている少女を幼い頃から訓練させるのはちょっと考えにくいので、元々どこか普通ではない歪な部分があったと思われます。戦闘訓練→臨死体験・記憶喪失、の順かも知れないけど。
セシルを拾って訓練を受けさせたのがアポロの一存であり、まったくの個人での行いであった場合、腕利きの諜報部員が個人的な付き合いの少女を連れて歩くのはよっぽど地位がなきゃいけないように思われるので、これは違うんじゃないかな。割とちっちゃい現場に来てるみたいだし。セシルの訓練は、組織で行ったと考える方が妥当、な気がするのでそういうことにしておきます。
組織で訓練されたとすると、セシルは沢山の人に囲まれて生きてきていることになります。その割にとてもコミュニケーションが下手(「福袋の中身交換」を繰り返す辺りは、「何か聞かれたらそう答えろ」と教えられたように見える)なので、セシルに接する大人は彼女をあまり人間扱いしない(実験体とかね、番号で呼ばれるとかね)のではないでしょうか。言い過ぎか。年頃の少女、としては扱わない、というレベルかな。
その中でも、アポロはセシルに親しげに振舞い、職務で接しているとはいえアポロだけがボディタッチ有りの接触をするんではないかな。
「触れて」「囁いて」のあたりはエロも視野にぐいぐい入り込んで来るけども、歌の前にグレイス姉さんのテクニックをアポロはセシルに見せないようにしているし、「君に絡め手は必要ないだろう」と言っていることから、セシルにセックスは早いとアポロは考えている模様(セシルはそうは考えていない)。ということで背中に手を回すとか、頭を撫でてやるとか、チョコレートを買い与えるとか、名前を優しく呼んでやるとか、そういう接触を指していることにします。
もしくは、懐いているのが彼女を小さい頃から面倒みてきたのがアポロである、というのでもいい。私はこっち萌える。訓練で上手にいかなかったとき、アポロは優しく「泣き虫さん、こっちにおいで。あんまり泣いては可愛い目がとけてしまうよ」とか虫唾の走ることを平気で言うんです。(そしてその頃のセシルは冗談のように可愛いんです)だから14歳のセシルをレディ扱いしつつあるけど、やっぱり自分の娘のようにも扱う。かわいそうな過去を知っているし、セシルが好きなもの、嫌いなものも知っているから。
中2病のようなことを言い出すセシルに「こういう話は僕には分が悪い」と言うのは、セシルの方が頭がいいという意味ではなく、もちろんアポロだって論破できるんだけど(というか腕利きの諜報部員ならそんくらい出来て欲しい)、セシルの持つ繊細な部分を捻じ伏せたいわけではない。セシルが自己を確認する手段として任務とアポロ、両方を必要としているのはアポロも知っている。他の手段をアポロの立場では与えてやれない。(家族のように振舞うことはできても、セシルにはアポロしかおらず、友達も出来なければ今更他に家族もできないから)セシルに仕事をさせている以上は、彼女を仕事道具以上の存在であると分からせてやるには恋人か家族のように扱うしかない。
ただの慣れ合いではなく、セシルのことをちゃんと思っているアポロだといいです。
歌詞の「錆びた鎖」が行き詰った二人の関係性(現状で最善を尽くしていると思っているアポロ、与えられるものの中でしか過ごせないセシル)を指していて、それでも他にどうしようもなく手放せないと思っているってことにしときます。肌がどうのこうのと言い出すのは、二人がそれぞれご病気をこじらせているからです。カール男爵とロージィはもっと露骨な関係だったけど、あの人たちも相当にこじらせていたので、今回のこじらせ担当がアポロとセシルだということです。多分。
さて、ケルベロスを与えたのは誰か。中に仕込んであるもののことを考えると、セシルが自分で準備してどこかで得た知識で意味も分からず「ケルベロス」と名付けた、というよりは、役作りに余念のない腕利き諜報部員のアポロが「こいつはケルベロス。きっと君を守ってくれるから、離してはいけないよ」とクマを与えたと考える方が、有り得そう。
ケルベロスは地獄の門番。聖書では「ハデス(冥府を司るハーデスが由来)」と呼ばれる天国と地獄の間の場所を、和訳では「黄泉」としているので、黄泉に行ったことのある話を聞いたアポロが(「僕一人じゃ隠れる場所も~」のあたりで、少なくともアポロには話していることが分かる)、死に近い任務をするセシル、もしくは一度は死んだセシルに、門番を与えるんです。彼女が本当に地獄に行ってしまわないように、地獄から迎えが来ないように。
素敵なアポロさんについて考えすぎたので、センチメンタルでロマンチックになってきました。でもセシルにあんな格好させてんだからアポロもきっとロマンチックをこじらせてんだろうよ。
更にこじらせると、セシルが天使を好きだと言っていることもアポロが影響してるかもしれない。アホみたいにリップサービスを連発するアポロが、幼いセシルに服を与えたりして、着替えてきた彼女を抱き上げて「驚いた!どうしてこんなところに天使がいるんだろうと思ったよ!」とか言いながら頬ずりするんです。ギャー!アポロのばかっ!セシルは戸惑いながら「わたしは天使じゃない」って言うんだけど「いいや、少なくとも僕にとっては天使だよ!」とか言う。もういい、フルハウスのミシェルとおいたんでいい。(よくない)
それからセシルは天使が気になって、図書室(ナチにも図書室くらいあらぁよ)で天使の載ってる本を見たりするのをアポロが知って、何かの任務の後にご褒美として画集を買ってあげるの。買ったげる段階でアポロはセシルがどうして天使に興味を持っているか、そのきっかけを知らないし、その程度のリップサービスはアポロにとって当たり前だから言ったことも覚えてない。ただ、セシルが美しいものに興味を持ったことが嬉しくて、彼女のベッドの枕元にそっと置いておくんです。うえええええアポロったら…ばか…(妄想上のアポロを罵る遊びです)
天使に憧れ、ケルベロスを連れてるセシルです。
だからアポロは彼女を大事にしたい。
しかしそれと女遊びとは別問題です。たまには玄人女もいいなあと思うのはアポロの素であり、そういう人間味をセシルに見せることは別に彼にとって不味いことではない。だって家族だもん。セシルがアポロに恋心を抱いている場合は「私ではいけないのか」くらい考えるだろうけど、「僕は妹とはセックスをしないよ。それから恋人とは仕事をしないし、友達とは一緒にベッドに入らない。今の君は残念ながら選択権はないから僕の家族になってもらうしかないけどね」とか何とか言われる。アポロはちょっと良いこと言ったと思ってるけど、仕事のパートナーであるのにちょっと家族みたいな立場で、セシルは少し困る。世間でこんな関係の人たちが沢山居るようにも思えないし、でも大事にされてることは分かる。
自分の過去が分かれば、少しは変わるだろうか。私が私をちゃんと持っていないから、ぐらぐらするのだろうか。そんな風に考えるセシルは普通に中2病を患ってるわけで、そうは思うけど不用意に傷付けたくないロマンチストセンチメタル病と一生涯付き合っていくアポロさんはセシルに直接的な解決策を与えてやれない。代わりに、普通の大人がそうするように優しく接してやるだけ。もしくは、普通じゃないセシルに分からせるために、普通よりもっと優しく接してやるだけ。
これ 私のほうがよっぽど こじらせているね……?
もうこれ以上、二人のこと考えたくない。今更こじらせたくないよ病を!笑
で、二人の今後ですが、組織を抜けるにはちょっと怖いとこな気がするので、マリアさんの助力を頼みにしたらいいと思います。セシルは魔愚堕裸屋の用心棒とかやったらいいんだよ。「よっ セシル先生!」ってコバーケンとかグレイスがやんややんやしてくれる。あと、グレイスのひっどいプレイをコバーケンと覗き見したりしながら、私立探偵アポロさんの帰りを待ったりするんだよ。
足抜けしない場合は、セシルの記憶をいじる(……)か、セシルが死んだことにしてアポロも退役(って言うかな、諜報部員も)したらいい。そんで畑でジャガイモでも作ったらいい。
と思ったけど、ここに来てガンスリンガー・ガール的未来でもいいと急に思いました。ペトラちゃんとサンドロ様のように、他の部隊が暴れてるのを「わたしたちはいいの?」「暴力はんたーい。もう君に人殺しはさせないって決めたからね」とか言ってればいいね。そんで、アポロは人間観察の方法とか諜報部員としてのノウハウをセシルに叩き込んでくんだ。そして戦争が終わったら二人で畑でジャガイモを(略)
ラスト、もう彼女に任務をさせないと決めた後でセシルは割りと可愛い普通の女の子っぽく振舞う(まあ役者の方の演技力の問題もあるんだけど)(だがそこがいい)(ということにしておきましょうね、うん)から、セシルの側でも任務を取り上げられても構わないような精神状態なはず。あんなに拘っていた自分探しと任務なのに、笑顔で手放すからには、それなりに納得のいく説得が、アポロかマリアさんからかあったのではないでしょうか。何言われたか分からないけど、それでセシルがにこにこしちゃって、メニュー指しながら4つも5つも好きなものを頼むようになるのなら、きっと平和で幸せな未来に違いない。
書き出すと、ちょっと落ち着きますね。落ち着きました。
二人の未来もそう悪くないね。
【グレイスとセシル】
今回のグレイスが素敵だったのはさんざっぱら言いましたが、特に、他にバカ担当が居なかったせいか(前回のロージィがすっとぼけてくれた部分)、グレイスがすげー頭悪い。かわいいいいいい
マリアさん死亡後、列車内で推理してるときの
アンジェラ「ユー・シャル・ダーイ」
グレイス「これはりんごです」
セシル「いいえ蜜柑です」
アポロ「君は黙ってて!」
グレイス「あたしとしたことがりんごと蜜柑を間違えるなんてぇえええ」
アポロ「そこじゃないでしょ!!!」
が凄く好き。
それから「はっ!!」を真似たアポロにダメ出ししてるのに、セシルの「はっ!!」には合格点を出すグレイス、だからグレイスはセシル嫌いじゃないよね。福袋の中身交換もきっと一緒にやってくれるはず。「気が合いそう」って言ってたしね。セシルもグレイスも、天丼好きみたいだしね!
セシルが割とグレイスのボケに乗っかってくるあたり、セシルもグレイス好きだとみた。ラスト手前、マリアとグレイスがウィーンで下車する前にアポロはマリアにこてんぱんに絞られたらいいし、セシルはグレイスにいけないことを沢山教わればいいと思う。真顔のままグレイスと「ぐっふっふ」ってやったらいいと思う。今後、その技術を使うかどうかは別として。
【舞台背景について】
初演の時点で「マリアは130歳」という設定が出ていたので、パンフレットに掲載されてるマリアの生まれた年はは2008年(初演)より130引いた1878年ということでしょう。
きっちり130歳だったんですねえ。
今回の舞台はオリエント急行、wikiってみたらこの列車は色々運行範囲が代わっていたり、別の会社が運行してたりでややこしいようですが、ロンドンとイスタンブールを通過するのは無印のオリエント急行でよいみたいです。このオリエント急行の最盛期が1930年代とのこと。
■日本海軍の山本五十六が中将だった期間
■ラストのウィーンでの興行に客としてきているピアフが若い(=売れる前)
■ナチスの台頭
この3つの期間が大体被っていて、1935~1939でした。
(「マタ・ハリを例に挙げるまでもなく」という台詞もあったし)(「先の大戦で」て台詞もありましたね)(ていうか全部アポロだ)(「あんたよく真顔で話できるな!」)
というわけで設定はこのあたりでいいみたい?
この時点でマリアさんの年齢が既にすんげーことになってるけどね!
常識や何かも、このあたりの時代背景に沿っていいっぽいのかなーと思いましたが、あんまり調べ物が得意ではないのでそういう丁寧なことは出来ないように思います。よく考えたら誰にも求められてないわけだから落ち着いたらいいよ私。
ひとまず、雑感はこの辺で。明らかに端折り過ぎているというか偏りすぎているというか、セシルとアポロについて考えすぎた。バランス悪い雑感で申し訳ないです。