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場外乱闘

本日も場外乱闘です

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だめだ

今日ね、うちの部署ね、一斉退社日だったの。いわゆるノー残業デーっちゅーやつです。
でね、もう、足りないんです。
絵茶におりますので 何かこう 凪さんに構ってやってもいいよって人は是非おこしください。
日付が変わる前に終了したい所存です。
ナニワの王子様とか謙也とか財前とか、笹ノ葉とかみくるとかが熱いので、そのへんつついてもらえると凄く嬉しい。
あ、妊娠ネタとグロはノーサンキューです。結婚ネタとエロは大歓迎です。分かり易くてごめんなさい。

というわけで私が一人で手に汗かきながらそわそわしてる絵茶

予定より早いけど絵茶おしまい!

そういや、手に汗ネタ、ろっくさん拾ってくれてありがとう
死ぬほど滾りました 大陸の一つや二つ、消し飛ぶんじゃないかというほどに!!!!!
自分の弱みをとっとと見せてしまう謙也くんは 本当に可愛い
続きからろっくさん向けに、手に汗かきまくる謙也君の話

 あのひとはアホみたい。
少し照れて困ったかお、そんなんばっかり見せられて、俺にどう思われたいんだろう。
俺がどう思ってるって、思ってるんだろう。
思って思って、もっと思って。俺もたくさん思ってる。



クーラーが効いとる部屋は少し肌寒い。
イグアナはええんかな、って思たけど、俺が客でイグアナは家人(家人か?)やから、俺優先でええやろと考え直してコメントは控えた。
謙也さんがベッドから投げて寄越してくれたやたら柔らかい肌掛けをぐるっと巻いて、それで丁度ええくらいやった。
「飲みもん、いる?」
「まだ飲みきっとらんし」
「せ、せやな」
全くもって、アホ。簡単に緊張すんの、やめて欲しいわホンマ。緊張が人に伝染するっちゅーのを謙也さんは知らんのやろか。知らんかもな、アホやし。
ベッドを背にして二人、並んで借りてきたDVDを見る、これ以上ないベタな家での過ごし方にも、俺は異論を唱えたことはない。外に出るのも嫌いやないけど、出たら出たで謙也さんはもっと落ち着かんくなるのを知っとるから。
ああ、ちゃうな、家でも謙也さんは落ち着かん。ま、これは緊張のせいやって見て分かるけど。
「……寒い?クーラー消そか?」
「丁度ええくらいですわ」
薄手の白いカーテンの向こうは灼熱の夏休み、やけどこっち側は天国みたく涼しくて、でも隣の謙也さんの放熱具合が半端ない。冗談やないで、普通に放熱しとるから俺の右半分、めっちゃ熱いもん。
せやから謙也さんが「俺は寒い」って言うはずなくて、言わんから、俺はタオルケット捲くってちょっと入れてやることも叶わん。いや別にそれがどうとか、発展する話でもないねんけど、こう、常々空気を読まん人やなって思うだけで。
ほんまに放熱しとるとか、ないわあ。こっちは肌掛けと服の二重構造やのに、熱いの分かるし。どんだけやねん、謙也さん。
お陰で画面の中のストーリー追っかけられへん。字幕も読むのも追いつかん体験とかする破目になるとは思わんかった。
段々、DVDを見てるのも苦痛になってきて(謙也さんが落ち着かんせい)、乾いてもない喉を潤すためにグラスに手を伸ばす事数度。とうとう空になってしまったグラスを持て余して、ほんでも今更んなって注ぎ足せとも言われん。喉は渇いとらんのにごくごく飲んでもうて、ちょっとだけ後悔しとる。こんなん、緊張しとるってバレバレやろ。
バレとるかバレとらんか、どっちやろ、と既に放熱体となって久しい謙也さんを仰ぎ見ると、普通に顔が赤い、マジか、この部屋で?
「謙也さん」
「ん、何?」
「暑い?」
「……暑ないんやけど、その」
あー素直。単純。目が泳ぐのが困らせてんやなって分かる、そういうの分かるの、ええわ。俺が思わず笑うと、謙也さんは「笑うなアホ」と悔しいみたいな、恥ずかしいの誤魔化すみたいな笑い方して、手の甲で俺の目元から額をちょっと乱暴に擦った。
前に、前髪崩れるからそこ触るなって言うたことがあったけど、謙也さんは「やってお前のデコ、好きやねんもん」としれっと言いよって、ほんで俺は追及でけへんかった。俺の負けや。好きか好かんかで許されるような世界、寒いっちゅーか甘いっちゅーか、ああもう。
そんなことがあったから、額を触られると、余計にそわそわする。反射か刷り込みか分からんけども、「謙也さんはここ好きなんや」と知ったことを頭ん中で繰り返してまうせい。
ああ、ほんま、無心でおるべきやった。
「な、んで、反対側で触るん……」
「んー……気持ち悪いか?」
「そんな話とちゃうわ」
手の平の、柔こいとこを、強めに押し付けられるんが一番気持ちええって知っとるから……とはよう言わん、無理やろ、ハードル高すぎや。謙也さんは体温高いからそういうのが気持ちええ。パンとか作ったらええんちゃうん、と思うけど、そういう、どうでもええこと考えとるときの俺は大抵黙っとるから、いっぺんも言うたことない。
「……クーラー消そか」
「アンタ暑いんやろ」
「でも、お前これ、寒すぎなんちゃうん」
くく、とタオルケットを引っ張られて、本当に上手いこといかんな、と思った。色々でこぼこ過ぎで、俺と謙也さんはバランス悪いねん。
「何やねん、もう。自分で貸しといて」
文句たらたらの体で布を解いて、もうどうでもええわ、とばかりに謙也さんの手を取った。こういうスキンシップは俺よか謙也さんからのが多いから、自分からするときはどうやったらええんか、もうよう分からん。
俺の予定だと、謙也さんは盛大に照れて、抑え切れんって顔で笑うはずやった。なのに俺のせっかくの行動は水の泡、思っくそ手を払われて、俺はびっくりする顔を隠すの忘れてまうし、向こうも向こうで余計驚いとる。
「……」
「ちょ、ちゃうねん、お前なんでそんな手ぇ冷たいんや、やっぱ寒いんやろがアホ、はよ言え!」
我に返った謙也さんは早かった、フルスピードで俺を罵りながらエアコンを切り、また俺にタオルケットを巻き付ける。俺、遭難者のごとし。
「こんなん、いつものことやろ」
「そうかも知れんけど、俺の目の届くとこで具合悪なられてたまるかっちゅー話や」
「どっちか言うたら、手ぇはたかれる方が具合悪なるわ」
愚痴るついでのように本音を漏らすと、謙也さんはこんなに効果覿面でええんか、っちゅーくらいにピシリと固まり、忙しなく瞬きをした。
「そら、俺かて、めちゃめちゃ手ぇつなぎたいけど」
来たで。謙也さんの必殺技、光速ストレートリターン。相手に言い訳させへん、裏表関係ナシの物言い。俺はこれをマトモに返せた試しがない。
返答に窮して黙ってると、じわ、と、リトマス試験紙の色が変わるみたいに謙也さんの顔に血が上る。近いとこから見てるから産毛が桃色になっとんのも見える。見えすぎ。ああもう、室内なのに炎天下の趣きが出て暑苦しい、こういうのうつるから困るのに。
「つないだらええんとちゃいます」
「でも俺、ほら」
「なに」
「めっちゃ手汗かいとるんやけど……」
そんなことで、人の努力を水踏みにじってくれよったんか。声に出して罵るよりも効力があるやろ、と思て、睨みつけたったら、謙也さんは小っさい声で「ごめんやで」「ほんま」て言うた。
よくよく噛みあわん。知っとることやけど。
どないしょ、て思て、迷って、したらもっと汗かいて、っちゅー分かりやすくて涙が出るよなループやろ、どうせ。
もう、何から罵ってええんか分からんようなってもうた俺は、手首から先だけ出して謙也さんと自分の間に置いた。
「ん」
「あ?」
「謙也さんが気になってしゃあない、冷っこい指が毛布もなしに出てんで。あっためなあかんとちゃいますか」
脳裏を「ツンデレ」という言葉がよぎる。誰がツンデレやねん。
謙也さんはひつこく「ごめんやで」とまた言って、それから、もはや「しめってる」っちゅーより「濡れてる」手で俺の少し冷えた指を握った。
それから流れっぱなしのDVDを、一分くらい見てみたけど、もう内容にはさっぱり追いつけへん。戻しますか、と謙也さんに訊こうとしたタイミングで謙也さんが満足そうな溜息を吐いたから、俺はもう本格的に何も言われんことなった。お陰でその後たっぷり一時間、字幕に追いつかれへん上に意味が分からん、謙也さんと手を繋いだ以外に何も収穫のない時間をすごす破目になった。謙也さんかて意味分からんやろうに、時々俺の額や耳んとこを触ったりするだけで何も言わんかった。

思うに、謙也さんはええかっこしぃの上に下手な気を回しよるから、手の甲で触ってきたりするんやろ。でも、「俺んこと考えて手の平汗かいてもたんやったら、ギリギリ文句は言わんでやってもええんやけど」と弁解するタイミングが分からん。
あの光速ストレートのリターンが恐ろしいっちゅーのもある。もし、またこっちが戸惑うような台詞が返ってきたら(例えば、さも俺のことを思って、みたいな内容の)俺はまた黙るしかなくて、それはちょっと、出来るだけ避けたい。まだ返す術を持ってないから。


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プロフィール

HN:
nafi/凪
自己紹介:
nafiは「なっふぃ」と読みますが、実際に会うときは「なぎ」って呼んで下さると返事をしやすいです私が。

カップリングの黄金率は「小器用で自分を作る人×長男気質」です。意固地な人とオープンマインドの人の組み合わせも、攻め受け問わず好きです。
オフラインは2010秋時点で謙財で、隙を見て古キョンとSOS団、あとは好きなものを書いていく所存です。
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